「搬入経路が狭すぎる」「大型クレーンが現場に入れない」「メーカーや他の業者に『不可能だ』と断られてしまった…」
工場の設備更新やインフラ工事において、このような”搬入の壁”に頭を悩ませてはいませんか?
今回ご紹介するのは、まさに「不可能」と言われた状況を、独自の技術とアイデアで乗り越えた事例です。兵庫県・沼島(ぬしま)漁港で行われた水門の発電機新設工事。前例のない難題に、私たち善興業がどう立ち向かい、お客様の期待を超える価値を提供できたのか。その舞台裏をご覧ください。
お客様の課題:他社が匙を投げた「クレーンなき離島」での高所揚重
ご依頼主は、沼島漁港の重要インフラである水門の発電機新設を計画されていました。しかし、このプロジェクトには大きな障壁が立ちはだかります。
現場は離島
そもそも、大型のクレーン車を島に持ち込むことができない。
30mの高さ
設置場所は、地上から約30mの高さにある水門の上。
唯一の選択肢
これらの悪条件が重なり、他の発電機メーカーや施工業者は入札への参加すら見送る状況。ご依頼主は「善興業が断れば、この工事自体が頓挫してしまう」という、まさに八方塞がりの状態でした。
どうすれば、クレーンを使わずに、重量物である発電機を30mも真上に引き上げることができるのか。前例のない難題に対し、多くの業者が「不可能」と判断するのも無理はありませんでした。
善興業の解決策:なければ、創る。「無線ホイスト」と「分割搬入」という逆転の発想
私たちは、まず現場を徹底的に調査しました。そして、既存の設備と自社のノウハウを組み合わせることで、独自の解決策を導き出します。
1.【技術】所有ホイストを「無線」に改造し、遠隔操作で揚重
水門の上部には、幸いにも耐荷重500kgの鉄骨がありました。私たちは、この鉄骨を吊り元の支点として利用することを考案。しかし、通常の有線リモコンでは地上から30m上のホイストを操作できません。そこで、**自社で所有するホイストを無線リモコンで操作できるよう独自に改造。**これにより、地上の安全な場所から、作業状況を正確に確認しながら揚重作業を行うことを可能にしました。
2.【工夫】発電機を「分解」して搬入、現地で再組み立て
鉄骨の耐荷重は500kg。発電機そのものの重量には耐えられません。そこで私たちは、発電機を複数のパーツに分解して一つずつ揚重し、水門の上という限られたスペースで再度組み立てるというプランを提案。これにより、吊り荷の重量を耐荷重内に収めるという難題をクリアしました。
この「固定観念にとらわれない揚重方法」と「分割して運ぶという柔軟な発想」こそが、お客様が「善興業さんにお願いしたい」と決断してくださった理由でした。
職人のこだわり:ただ運ぶだけではない。設計から手掛ける一貫対応力
今回の工事は、単に発電機を運んで終わりではありません。安定稼働に不可欠な「排風ダクト」の設置も重要なミッションでした。
私たちは、ダクトの設計段階から担当し、製作から施工までを一貫して実施。複雑な構造物の中で、図面通りにピタリとダクトが収まった瞬間は、まさに職人としての腕の見せ所でした。計画から施工まで、現場を知り尽くした技術者が責任を持つからこそ、こうした精度の高い工事が実現できるのです。
お客様にもたらした価値:プロジェクトの頓挫を防ぎ、未来の信頼へ
5日間の工事を無事に終え、私たちはご依頼主のビジネス、そして地域のインフラに大きく貢献することができました。
もし私たちが「うちも無理です」とお断りしていれば、この水門は新たな発電機を迎えられず、その機能を十分に果たせなくなっていたかもしれません。プロジェクトが頓挫する危機を救い、計画を遂行できたことこそが、私たちが提供できた最大の価値です。
工事完了後、お客様からいただいた**「搬入の難易度が高い案件があれば、是非また善興業さんに相談したい」**という言葉は、私たちの技術と姿勢を最高のかたちで評価していただけた証として、深く胸に刻まれています。
あなたの「不可能」を、ぜひ一度お聞かせください。
株式会社善興業は、単なる作業員ではありません。お客様の課題に真摯に向き合い、知識と経験、そして創意工夫で「不可能」を「可能」に変える技術者集団です。
他社に断られてしまった高難易度の搬入・据付工事こそ、私たちの腕が鳴る最高の舞台です。諦める前に、ぜひ一度、その課題をお聞かせください。必ず、解決の糸口を見つけ出します。
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